2次予選に進んだキュベレイ(山中漆器連合協同組合一部青年部提供) 漆、金箔塗りのガンダムが発進――。
石川県加賀市の山中漆器の若手職人たちが技術の粋をつぎ込み、人気アニメ「ガンダム」のプラモデル(ガンプラ)
4体を作製。今年初めて開催されたガンプラの世界大会予選に出品して大きな反響を呼んでいる。
山中塗に仕上げられたプラモデルは、市販の「ガンダム」「ゲルググ」「シャア専用ザク」「キュベレイ」の4種類。
山中漆器連合協同組合一部青年部が7月末から約1か月かけ、通常の漆器作りと同じく分担して完成させた。
9月に「ガンプラビルダーズワールドカップ2011」の国内予選に参加。一次予選突破のベスト100に、
ゲルググとキュベレイの2体が選ばれたが、先月末の日本代表候補を選ぶ一般投票で涙をのんだ。
だが、伝統工芸の技術を使ったガンプラは、インターネットなどで注目を集めた。「漆の授業で使いたい」と
県内の小中高校などから貸し出し依頼が殺到。県外のガンダムファンからは購入の希望もあり、特注品の検討も始めた。
「塗りや蒔絵の技術を幅広く知ってもらいたいという目的は達成できた。これからもガンダムに限らず、
ホビー玩具に挑戦していきたい」と、同青年部長で職人の守田貴仁さん(38)は決意を新たにしている。
4体は、同市山中温泉の山中漆器伝統産業会館で常設展示されている。
(2011年11月20日12時07分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111120-OYT1T00242.htm画像